総合内科です。いろいろな内科疾患に対応します。疾病が一つの臓器にとどまるのはまれで、しかも、時間とともに変化します。また、複数の臓器に複数の疾患が併存することもあります。マルチモビディティ（multimorbidity）の視点から病態を把握することは疾病の理解を深め、効果的な治療的介入につながります。単一の施設で完結する診療ではありません。高度専門医療施設との連携や介護施設の協力を大切にしています
女性特有の疾患は女性医師が担当します。

慢性閉塞性肺疾患（COPD）、気管支喘息、肺炎など、気管支、肺、胸膜の疾患を扱います。外気に触れる気道はウイルスや細菌、アレルゲンの侵入にさらされ、感染症やアレルギー性疾患が多いです。抗生物質は細菌感染症に限定して用います。間質性肺炎や肺がんはCTによる早期診断に努めています。

食道、胃、腸の消化管疾患および肝臓、胆のう、膵臓などの疾患を扱います。消化管の疾患は心的ストレスの影響が大きく、心理的な対策も重要と考えています。
腹部臓器全体にわたって超音波検査専門技師による精密検査を行います。

当院の総合内科医は血液内科を経験しており、白血病や悪性リンパ腫の化学療法（抗がん剤治療）の経験から腫瘍科を合わせて標榜しました。現在は末梢血による診断に重点を置いています。骨髄検査、リンパ節生検あるいは化学治療は血液専門の医療施設に依頼します。

糖尿病、脂質異常症、肥満などの代謝疾患は全身に様々な合併症を生じるため総合内科的な視点が極めて重要と考えます。血糖値、血圧値、コレステロール値など数値のコントロールのみならず、脳、心臓、腎臓、血管をはじめ多臓器にわたる合併症の治療と管理を行います。食事や運動などの生活習慣の管理は管理栄養士が個別に対応します。

喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどを扱います。臓器に特有なアレルギー反応も全身的なプロセスの一過程であることが多く、総合内科的な視点は有用です。最近開発されたさまざまな薬剤に加えて、生活環境、心的ストレスへの介入が有効な場合も多いです。

現代医療、とりわけ診断において臨床検査学は要と言えます。2名の臨床検査技師と1名の超音波検査エキスパート（非常勤）で検査を行っています。超音波検査、肺機能検査、心電図の通常検査のほかに、種々のPOC（point of care）の検査機器を取り入れました。また、自動化の波間に、忘れ去られた手仕込みの検査を復活させ、診療に生かすのも診療所の検査室ならでは！なのです。